My Card


「すっかり寒くなったなー」

パーティーが夜に開始だった事も相俟って、
俺とレノが会社を後にしたのは時計が11時を回った頃だった。
秋らしい少し冷たい風が容赦なく体に吹き付けて思わず身震いする

「クラウド、大丈夫かな」
「今頃ナニしてんのかな、と」

イヤラシイ笑みを浮かべてレノが俺に視線だけで訴える
変態、エロ魔人
あんたじゃないんだから

「ザックスは怪我人に手ぇ出したりしねぇと思う」
「折角弱ってるのに好きにしない方がオカシイぞ」
「あーあー、アンタはそうだったね!」

数日前の体調を崩していた日を思い出して顔に血が集まる。

正しくは、見舞いと称してヤリに来たこの男との行為を思い出して

「優しくない」
「どうも、と」
「ちっとも褒めてないんだけど」

溜息に込めた諦念の気持ちが伝わる筈も無く、いや伝わっても無視され
外気ですっかり冷えた手をポケットに入れると何かが指に触れた。

不思議に思ってつまみだすとそれは先程ザックスから貰ったハロウィンの飴で、

「悪戯か、もてなしか」

声に反応して横を向けば相変わらずニヤニヤとした彼が不意に俺の手首を掴む

「炯、飴はいらないから悪戯するぞ、と」
「拒否権は無いのかよ!」
「しょうがねぇな、じゃあ選べよ、と
炯が飴をくれたら悪戯はしない
飴を渡さないと悪戯をする、ただしその悪戯はレノさんのキスです」

「trick or treat ?」

ふん、意地っ張りな俺の為のオブラートに包んだ選択を
用意してくれるなんてアンタにしては随分優しいんじゃないの?

飴を握り締めて、
捉えたニヤつく彼の口元
悪戯か、もてなしか

コタエはこの手の内にある


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どうせ、悪戯を選んでしまうんですよ、と
レノさんは負けない賭けはしない人ですよ
結局お前らもバカップルなんだよ、ていう、話ww
ハロウィンSSでした

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