或るエゴイスト
「俺を看取って」
彼の口へ運ぼうとしてしていた食べ物を落としてしまった
今、彼はなんといったのだろう
俺の耳が正常であれば彼は確かにこう言った
『看取って』
上気した顔が辛そうに歪められたのは果たして風邪の所為だけだろうか
「生まれてから死ぬまで人は独りだ、でもそんなの淋しすぎる」
「おい、ちょっと」
「死ぬとき位、いいだろ?」
いつもと変らないニヒルな笑顔が感情のベクトルを決めた
ベロシティーは光よりも速く、
俺の中を駆け抜けて
「俺は・・・俺はお前を看取りたく無い!」
「お願いだから聞けよ、屹度最後のお願いだぞ、と」
「風邪如きでそんなに弱ったり、するな!俺に弱みを見せるな」
泣きそうな顔で懇願するような瞳で、俺を見るな
泣きたいのは、こっちだというのに
「泣くなよ」
「泣いてなんか無い」
「そうだな、そんな風に見えた、だけ」
伸ばされた腕は、届かなかった
「でもな、本当に思ったんだ。
オマエに看取られたならどんなにか幸せだろうかって」
熱で体温だけは馬鹿みたいに熱いくせに
こんなにも生きているのだと証明するくせに
「俺を看取れるなんてラッキーだぜ、人生に一回しかない」
「二度あってたまるものか」
「生まれ変わったら、また会いたいものですね、と」
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えーと、何が書きたかったんだっけ
つまり、「俺を看取ってネ」ていうのがステキだとか
思ったって事を伝えたかったのだけど、纏まらなかった
結構弱いレノさん、好きみたいです
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