Reccurent
悲しい事は繰り返されるのだよ
「クラウド、何見てんだ?」
テレビの前に座るクラウドに声をかけた。
クラウドはぼんやりしているようでそれは酷い形相でテレビをみている。
(そんなに面白いテレビなのか?)
ザックスは何気ない興味でテレビをひょい、と覗いた。
「何?戦争の映画?」
「うん、ちょっとね」
ちょっと、と言う割には目がマジなクラウドを横目に見つつ、冷蔵庫からビールを取り出し、煽った。
「ひー!やっぱ風呂上りはビールだね」
飲み干したビール缶を机に置いて、濡れた髪をがしがしと乱暴に拭く。
クラウドがあんまりにも真剣に見ているものだから見てみよう、
そう思ってクラウドの隣に座った。
物語はもうラストの様で、ボロボロになった主人公達が戦死した仲間の墓の前に並んでいる。
主人公達が涙を流し、仲間を悼むシーン。
「バカみたい」
テレビのシーンに似つかわしくない言葉に俺はえ、とクラウドを振り返った。
「そう思わない?
国同士自分の利益の為に散々戦争、戦争、て繰り返したくせに、
戦争が終わったら今度は美談にして涙を誘おうとしてるんだ
それを作り出したのは、誰だかわかってるのか?」
クラウドが饒舌に何かを喋るときは、決まって悲しい事があった時。
「クラウド?」
「悲しい事はね、繰り返されるんだよ。
人は戦争にも飽きるし、平和にさえ飽きるんだ。
それを繰り返して戦争は終わらないんだ、
傲慢で、愚かで、救いようがない」
クラウドは口を閉ざして、テレビのすすり泣く音だけ流れた。
「なぁ、クラウド」
ザックスはクラウドに向き直って楽しそうに笑った。
「これはクイズだ。この世の中に上り坂と下り坂はどっちのが多いでしょうか?」
真意の掴めないクイズにクラウドはポカンと呆気に取られる
ザックスは変らず楽しそうに笑ったままで。
「いいから、どっちだと思う?」
「わかんないよ」
「ホントに?」
「俺はそんなもの数えた事なんか無いんだから当たり前だ」
「だから、クラウドはそんな事言うんだよ! いいか? 答えは・・・」
「同じだ」
ザックスの答えに呆れ果てたクラウドが深い溜め息を吐いた。
何を言い出すかと思えば、からかいたかっただけなのか。
「ちょっとまだ終わってないって。」
ザックスがずずい、と指を目の前に突き出してくる。
「つまりだな、坂は上れば、下がるし、下がれば、上るだろ?
だからクラウドがいう悲しいことも、嬉しい事も同じだけ繰り返すってわけ!」
ザックスの手がクラウドの頭の上に乗って髪をない混ぜた。
その手はそのまま後頭部に滑っていって、引き寄せられ距離が近付く。
軽く唇が触れて、離れる。
息がかかるほど近い距離で。
「だからそんな事言わないで」
悲しい事が繰り返されたのと同じだけ、
嬉しい事が繰りかえされったっていいじゃない。
「・・・ザックスがいいこと言ってる」
「なんだよその言い方〜!」
互いに笑って、そのままキスする。
「それに俺とクラウドが一緒にいて悲しい事が起こる筈がない!」
なるほどね、確かに繰り返すのかもしれない
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幸せであれ!ザックラw
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