tactics


「いってぇなっ・・・」

休憩室に入るなり視界がぐるり、と回って、気付けば備え付けの固いソファに転がされていた。
打ち付けた背中が痛んで文句を言ってみるも、もう気付いてる。
こんな仕打ちをするのは、アイツしかいない。

「レノ、なんだよ」

ジロリ、と睨みつけてもレノはフン、と鼻で笑うだけ。
どうせ抵抗なんてしてもしなくても同じで、哀願しても届かない。
レノの愛玩道具にされるだけって事 もう覚えてる。

「ヤろうぜ」

何を、なんて聞かなくても察しはついてる。
「ナニを?」品の無い答を返そうと思って炯はやめた。

「ココで?アンタそんなに余裕ないのかよ」

挑発的に笑ってやる。そうすればもっと喜ぶって知っているから
ココで?と聞いておきながら、もうとっくにする気の自分を頭の何処か冷えた所が笑った

「好きだろ、と」

ソレを知ってかレノはいやらしい笑みを返す。
夜中の休憩室なんてそうそう人が来るとは思わないが、此処はタークス本部ではない
会社の中の休憩室。利用者も圧倒的に多い。
見られるかも、そんな怯えもレノには快感を増幅させる薬にしかならない。
上手な質問、俺から答え聞き出すのがとてもお上手。

「どうかな」

息さえも奪うようなキス
唇を舐められて、応える様に口を開いた。

「は・・・っ」

口内に舌が侵入して丁寧に舐め上げられるのが気持ち良よくて炯は恍惚した表情を浮かべた。
舌を捕まえられて絡め取られる。ピチャピチャとイヤラシイ水音が耳を刺激して羞恥は快感へと変化して行く。

「ぅんっ・・・んん」

飲みきれない唾液がツ、と口の端から伝っていく。
レノの唇が離れて、足りない酸素を取り入れようと荒く息をついてしまう。

「ヤラシイ顔」
「う・・るせぇっ・・・」

息苦しさからくる生理的な涙が出て来て、レノに余裕ヅラして見られてるのが悔しい。
その涼しい顔を直ぐにでも崩してやりたくて、レノの首に腕を回して引き寄せた。
炯が自分からキスを仕掛けて、レノが僅かに眼を見開いたのが満足。
レノの唇がそのまま首筋に沿って這っていく濡れた感触が躯を震わせた。
チリ、とした甘い痛みが首筋に走って、炯は堪らず腕を突っ撥ねてレノの体を引き離した。

「レノッ・・・テメッ・・付けんなってッ!」
「なにがかな、と」

レノは器用に指を動かして制服を脱がせ、侵入してきた手が直に肌を撫でる。
快感に弱い躯はそれさえに反応してビクついてしまう。
レノの舌は未だ首筋を這って、先ほどの跡の更に上に歯を立てた。
唇を離したそこにはくっきりとした、朱。

「・・ッ、レノッ!」

態と見える位置に付けてるのか、レノは炯の抗議など聞こえてないか様。
キスマークの持つ所有の意味なんか俺たちは持ち合わせてないし、何の為に付けるんだって聞いてもきっと答えなんかくれない。
堕ちていく躯とは真逆に思考は冴えていた。

「炯、あんま大声出すと誰か来るぞ、と」
「んっ・・・あっ・・・・・・やめっ」

レノは言葉とは裏腹に躯を撫でる手は快感を高めるように、弱いところを狙って攻める。
首筋にあった唇はいつの間にか胸まで降りていて、胸の飾りを口に含んで舌で刺激する。

「ふ・・・・ぅっ・・・・」

外に声が漏れないように必死で声を殺す。
レノの手が下肢に滑りこんでその中心を握り込んだ。
待ち望んだ快感に躯は正直に反応してしまいビクリ、と跳ねる

「ちょ・・・まッ・・・レノ」
「欲しかったんじゃないのか、と」
「――――ッ!」

自分の内に燻っていた熱に気付かれていた事。羞恥に躯が更に熱くなる。
緩急をつけた動きで一気に昂ぶらされた躯が快感を抑えきれない。
声を出すまいと、強く唇を噛みすぎて切れた唇から血の味が広がった。

「イけよ」
「お前のエロイ声は、消してやるぞ、と」

次の瞬間、レノの唇に全てを奪われる。
キスの間もレノの手は休むこと無く愛撫を続け、強く扱き出されて頭が真っ白にスパークする。

「ん――――!」

唇に塞がれて声も上げずに達してレノの手の中に吐き出す。
その手についたは白濁をレノは舐め上げて、
その表情が妖しいまでの色香を漂わせていてつい赤面してしまう。

「ンなもん・・舐めんな」

恥かしくて悪態をつけば、レノが可笑しいといいたげに笑う。

「なに?今更照れたりしてんのか?」
「ちが・・・・っ」

否定の言葉は、急に襲った快感に飲み込まれる。
レノの指が後ろの秘所に触れた。それだけでその先を知っている躯は期待してヒクつかせる。

「こんな淫乱な炯がそんな純情なフリすんのか、と」

レノは楽しそうにヒクつく秘書に指を侵入させた。

「あ・・・ああっ・・・・・ンッ・はっ」

炯の顔が異物感に顔を歪めるもそれが苦痛でない事が声でわかる。
指を増やして、中を掻き回す様に指をバラバラに動かすと炯は声を堪え切れず鳴く。

「ひっ・・あはぁ・・・・やぁ・・・」

態と感じる場所を外して指を動かすと、物足りなさげに腰が揺れる。

「ハッ・・・・レ・・・・ノォ・・!」
「なんだ、と」

催促するように名前を呼んでも応えてくれない。
わかっているくせに、態と聞く。
炯の眼に非難の色が浮んでレノを睨みつけるも、
指を曲げて弱い場所をついてやればそれも一瞬の事で疼き出す快感に炯の躯は焦燥感に襲われる。

「・・・・・ッ挿・・れ・・てッ」

羞恥に耐えられなくなった顔が背けられて、瞳が伏せられる。
その仕草が、普段の炯からは想像も付かないほどにセクシーで
衝動的にその唇にキスを落とした。深い意味なんて無い。
指を引き抜いて、レノは己のもので貫いた。

「ひあぁ―――!」

甲高い嬌声が上がって、逃げをうつ躯。
腰を掴んで引き戻せばまた嬌声が上がる。

「ふぁ・・・・ああっ――」

ああ、そういえば此処がドコか忘れてた、
レノは思い出してニヤリと笑うも、炯の口を抑える事もしない。

「なぁ、炯。声聞かせろよ」

見たいなら、見せ付けてやればいい。
今はこの卑猥な情事に溺れる声を聞きたいと、レノは思った。

「あ・・・あああ!」

突き上げられる快感に炯の眼から涙が溢れる。
抜き差しされる度に擦られる内壁が気持ちよくて、炯から思考を奪う。

「レノ・・・・もうっ・・・あ・・・あ・・・んぅ」
「ハッ・・・俺もイクぞ、と」

レノが動きを早めると強く突き上げられて炯は達した。



そのまま眠りについてしまった炯を抱き上げようとした時
バタバタバタ、と走去る音が遠くで響いたのを聞きながらレノはポツリ、と呟いた。

「見られたかな、と」


少し考え込んだ後、レノは炯を抱えて休憩室を後にした。

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